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昭和記念公園で秋のアート散歩 「よみがえる樹々のいのち」展

国営昭和記念公園で10月11日~11月27日(秋の夜散歩は11月3日16時30分~)、いけばな草月流・草月会東京西支部と国営昭和記念公園による「よみがえる樹々のいのち」展と黄葉・紅葉まつり&秋の夜散歩が催されている。

2022.10.30

草月の竹の作品がライトアップを待つ

毎年秋に昭和記念公園では、いつもは見かけない木でできたオブジェのようなものが点在する。
その作品群は、今年で26回を迎える草月会東京西支部の活動「よみがえる樹々のいのち」展の造形作品たちだ。

NISH 2022による作品「Let’s dance together!」 

公園で剪定された木材や、台風などで倒木となった樹々がチップとして土に還される前に、公園を歩く人々に楽しんでもらうため3か月以上をかけ、デッサンし、素材を集めて成形。10月の連休に造形作品へと制作し完成される。

 

今年度参加13グループの中の一つの作品「人→人←人ベンチパートⅩⅩ」の制作過程

制作風景を見かけて、興味を持つ人も多い。
1999年からはこの活動に、都内の美術系大学をはじめ複数の大学も参加して、本年は東京農業大学の華道部のグループも「竹のドーム」を制作。

野外で展示するアート作品は、何より強度と安全性が大切。
そのために、構造や制作手法には経験と知恵と技術が必要となる。
「用の美」の追求とでも言えよう、機能性とアートとしての美しさが両立するように制作途中でも柔軟な発想で作り上げていく。
まさしく「人と樹々とのセッションエコアート」なのだ。

国営昭和記念公園にはこの季節、コスモスなどの花を楽しむ散歩やピクニックで多くの来場者が訪れる。

秋の散歩や仲間たちとのBBQパーティーの合間に、アート作品とじっくり対面し語らうと「昼の愉しみ」は格別なものとなるだろう。

 渓流広場周辺に点在する作品たち

2020年の日本庭園ライトアップ風景

作品群がライトアップされ、幻想的な世界へ誘われる

昨年、コロナ禍で中止されたが今年新たに、アート作品たちが夜ライトアップされる企画で、“夜の味わい”が加わる。

渓流広場周辺のライトアップ作品を眺めつつ、ゆっくり歩を進め、クライマックスは日本庭園の「夜散歩」会場へ。秋真っ盛りの黄葉&紅葉とアート作品のコラボレーションを味わうことができる。

昭和記念公園による様々なライトアップ演出と草月流の竹の大きな作品が、水面に映る姿など、あらゆる角度から見られるアートの造形美に期待が寄せられる。

日本庭園のライトアップ演出作品

夜間の日本庭園観覧には、WEB券のご購入が安心。
夜間の入退園は、西立川口から土・日・祝なら砂川口からも可能だが、駐車場や駐輪場など注意事項が多々あるので、事前に昭和記念公園のホームページにて確認を。

<イベント詳細>
◆昭和記念公園ホームページ
「よみがえる樹々の命」展
https://www.showakinen-koen.jp/event/9655/

秋の夜散歩 
https://www.showakinen-koen.jp/autumn-night-walk/

◆一般財団法人 草月会ホームページ
https://www.sogetsu.or.jp/events/local/383901/

(取材ライター:青木融子)