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第27回アート’95展 実力派作家13名、約50作品を気軽に鑑賞

第27回アート’95展が、たましんRISURUホール(立川市市民会館)で6月11日~18日に開催された。

一昨年はコロナ禍での中止を余儀なくされたが、13名の作家が蓄えていたエネルギーや思いを表現した様々な作品約50点の展示があった。

2022.06.20

作家13名の作品が迎えてくれたエントランス

開催日:2022年6月11日(土曜日)~18日(土曜日)10:00~18:00
    ※初日は14:00開場、最終日は16:00まで。
会 場:たましんRISURUホール(立川市市民会館) 地下展示室

 

「アート’95展」は、1994年「たちかわアートギャラリー展」の受賞者6人に立川市が声をかけたことから始まった。

企画、運営を立川市が担い、翌年1995年から誰もが気軽に立ち寄れる展覧会として、無料でスタート。

現在は、立川市地域文化振興財団と共催という形で支援を受けており、入場無料で、作家一人につき3~4点の新作、13人分の作品を毎年鑑賞することができる。
展示する作家たちは他の団体にも所属し、活動している。都心の美術館の展覧会に参加する作家、個展を開催する作家、美術の教員、会社員時代にグラフィックデザイナーとして活躍し、12年ほど前から木版画に取り組み、作品を発表し続けている作家など実力派で、個性派揃いである。

風景画・抽象的な作品、大きさ、色使いも様々

白を基調とした会場には、油彩画、版画、日本画など個性を持った作品が展示されているが、干渉することなくそれぞれが生命力や、平和、人間の内面などを力強く訴えかけ、作品がお互いに尊重しあっているようだ。

色数の少ない作品も

アート’95展がこれからどうなってほしいか、展示した作家に聞いた。

「子供たちが気軽に来て、絵の前でスケッチをしたり、絵について話をしたりすることができるような場にしたい。子供たちとコミュニケーションをとることで教えてもらうこともある」。「地域の方に足を運んでいただきたい。そして、作品について様々な視点でのコメントをもらいたい」。皆、大ベテランでありながら、アート’95展を通して今もなお「成長したい」という気持ちを持っていることに驚いた。

身長よりも高い作品を作るのは大変ではないか、との問いには、生き生きとした表情で「楽しいわよ」「もっと大きい作品を描きたくなるの」と答えた。作品作りの間は「無」になり、気づくと朝になっていたこともよくあったそうだ。そして、最後に「画材も高いのよ」と笑顔で教えてくれた。次回は1年後になるが、第28回「アート’95展」へエネルギーをもらいに行ってみてはどうだろう。

アート’95展に出展した作家たち

<関連リンク>
(共催)第27回アート❜ 95展

(取材ライター:後藤 直子)