
TACHIKAWA
BILLBOAD
東京・立川周辺のART&CULTURE情報
13箇所のギャラリー会場レポート

今年は13箇所の会場で、22組のアーティストたちが参加。
4日初日は曇りのち雨という天気だったが、絶えることなく国立駅に人が集まる。
国立のまちは、カフェやショップの一角にひっそりと佇むギャラリーもあれば、歴史ある建物をリノベーションした趣のある空間もあり、文化的な香りが漂う場所である。
それぞれの会場が持つ独特の雰囲気と、展示された作品が見事に融合し、訪れる人々を惹きつける。
【会場】国立市、立川市、国分寺市の13会場
アートスペース88(ギャラリー)、WATERMARK arts and crafts(ギャラリー)、Open garage(アトリエ)、Gallery Yukihira(ギャラリー)、国立駅前広場[東側/西側](屋外空間)、Koizumi Studio(設計事務所)、コート・ギャラリー国立(ギャラリー)、STUDIO322(スタジオ)、soko(ショーウインドウ)、ZEIT-FOTO kunitachi(ギャラリー)、nonowa no kado(ショーウインドウ)、museum shop T(ギャラリー)、YAHHO~HOUSE(アトリエ) *50音順
【参加アーティスト】アーティスト22組
赤羽佑樹、天野準子、いしかわみちこ、角谷郁恵、影山萌子、コタニサツキ、coffee arbre、佐久間茜、須田一政、竹沢むつみ、田中彰、中島りか、中野由紀子、長沼由梨子、福嶋幸平、樋口佳絵、藤田道子、保坂優子、丸山浩明、宮本智之、持丸有紗、6okken *50音順
【入場料】無料
①GalleryYukihira


中野由紀子|「マンション、曇り、シティ/雑草、霞、山並み」
アーティスト中野由紀子さんの作品「マンション、曇り、シティ/雑草、霞、山並み」は、彼女が半年間ベルリンに滞在していた期間に制作された。
この作品には、異国の地で暮らす中で、東京への思いが重なり合う、繊細な記憶の風景が描かれている。
ベルリンの窓から見える都市の風景と、東京の窓から見慣れた山並み。
乾燥機で乾かすベルリンの洗濯物と、外で干す東京の洗濯物。
こうした日々の何気ない習慣や景色を通じて、中野さんはベルリンでの生活を送りながら、同時に東京での記憶を呼び起こし、2つの場所の時間を重ね合わせた感情や発見が表現されている。
私たちも旅や留学などで見知らぬ土地を訪れると、その地の文化や価値観の違いに驚かされたり、あるいは普段意識しない故郷の良さに改めて気づかされた経験があるのではないだろうか。
慣れ親しんだ環境から1度離れて、異なる場所に身を置くこと。
そうすることで初めて見えてくる新しい視点や、自分の内面にある気づきや学びを、作品を通して物理的な距離が心にもたらす変化を感じた。

中野さんがベルリン滞在中に書いたスクラップ帳
GalleryYukihira
Address:国分寺市日吉町2-15-23-101
Web Site:http://www.yukihira.net
中野由紀子
Web Site :https://www.kunitachiartcenter.jp/artists/nakanoyukiko.com
X:https://x.com/nakanoyunyukiko
②国立駅南口駅前広場(東側)

6okken|「im-air-port」
国立駅前を通りかかった人々が思わず足を止める、不思議な光景が広がっている。
そこにあるのは、まるでベンチのような木製のオブジェ。
しかし、よく見るとその表面には「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」という温かいメッセージが刻まれている。
この作品は、アーティストユニット6okkenによる「im-air-port」と題された作品である。
国立駅前を通りかかった人々が思わず足を止める、不思議な光景が広がっている。
そこにあるのは、まるでベンチのような木製のオブジェ。
しかし、よく見るとその表面には「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」という温かいメッセージが刻まれている。
この作品は、アーティストユニット6okkenによる「im-air-port」と題された作品である。

初日も新たな線を描き、全体のバランスを話し合いながら表現を追求する

●国立駅南口駅前広場[東側]
Address:国立市東1-1-69
●6okken
Web Site:https://6okken-org.studio.site
②国立駅南口駅前広場(東側)

中島りか|「円を四角にするためのオーディオガイド」
国立駅前の広場に、突如として出現した巨大なQRコード。
スマートフォンでコードを読み取ると、特別なオーディオガイドへとつながる。
これはアーティスト中島りかさんによる作品「円を四角にするためのオーディオガイド」だ。
国立駅南口の広場に残る歩行者誘導の矢印を起点に、円形公園や国旗掲揚塔といった場所を結びつけ、過去の記憶や記号を独自の視点で読み解いていくユニークな体験型アートである。
広場に目をやると、QRコードの前で足を止め、興味津々にスマートフォンをかざす人々の姿が見受けられた。
ガイドに従って、足元の矢印を辿りながら歩き出す人、立ち止まって耳を傾ける人。
参加者たちは皆、ガイドの声に導かれながら、普段見慣れたはずの国立の風景の中に、新たな歴史の層を発見しているようだった。
このオーディオガイドは、忘れ去られようとしている、あるいは知られることのなかった国立の歴史と記憶を、自らの足で歩きながら追体験することを促している。
ガイドによって得られた新たな視点や感情は、記憶の中に残り続けるだろう。

突如現れた巨大QRコードに「これはなんだろう」と立ち止まる

●国立駅南口駅前広場[西側]
Address:国立市東1-1-69
●中島りか
Web Site:https://www.kunitachiartcenter.jp/artists/rikanakashima.com
③nonowa no kado

福嶋幸平|「screens」
国立の街角のショーウィンドウに展示された福嶋幸平さんの作品「screens」は、通りすがりの人々の目を引きつける。
作者の福嶋さんは、私たちが日々何気なく利用している地図アプリ、画像検索エンジン、スマートフォンのカメラといったテクノロジーの「バグ」に注目し、それによって歪み、変容する現実の風景を「現代における風景写真」として作品化している。
この作品では、撮影した動画データの「動いている部分のみに現れるバグ」を利用し、滝の流れの部分だけにバグを発生させている。
通常であればノイズとして排除されるはずのバグが、ここでは創造的な表現として機能し、水の流れという「運動の痕跡」を一層強調しているのだ。
バグによって不自然に途切れたり、拡散したりする水の流れは、私たちが見慣れた自然の風景とは異なる、どこか人工的で幻想的な美しさを放っている。
それは、デジタル技術が浸透した現代において、私たちは風景をどのように認識し、記憶しているのか、という問いを投げかけているかのようである。
●nonowa no kado
Address:国立市中1-1-52 nonowa国立SOUTH 1F
●福嶋幸平
X:https://x.com/koheifukushima
Instagram:https://www.instagram.com/koheifukushima_official/
④コート・ギャラリー国立

影山萌子さん(アーティスト)|「リビングの脅威」
影山萌子|「スイート・スイート・ホーム」
影山さんの個展は「家」という普遍的なテーマで作品を展示。
作品で表現されていたのは、私たちが一般的に抱く「家=安心感」というイメージではなく、淡い色彩で描かれたロマンティックな部屋の奥に、どこか居心地の悪さや不気味さが潜んでいるものだ。
会場に並ぶ作品は、どれも柔らかなトーンで統一され、一見すると夢見るような美しさである。
しかし「家」の空間をよく見るとバスタブに植木鉢が浮かんでいたり、鏡の奥で目玉が光っていたり不穏な影がある。
これらの不穏さや居心地の悪さを辿ると、影山さん自身が「家族のつながりや血のつながり」について深く考えた経験が元になっている。
私たちが当たり前のように受け入れている「家」や「家族」は、明るい側面だけでなく、時に人を縛り付けたり、見えない不安をもたらしたりする側面がある。
「家」に対する認識や、家族との関係性について一度立ち止まって考えさせられる機会となった。


「ハンカチ落とし」
●コート・ギャラリー国立
Address:国立市中1-8-32
Web Site:http://www.courtgallery-k.com
●影山萌子
Web Site:http://moekokageyama.com
X:https://x.com/shadowmountainX
Instagram:https://www.instagram.com/moekokageyama/
⑤STUDIO322

佐久間茜さん(イラストレーター)|「混乱」
赤羽佑樹/いしかわみちこ/佐久間茜|「スタディとテスト」
写真家の赤羽佑樹さん、いしかわみちこさん、イラストレーターの佐久間茜さんの3名が、音楽家のMeat Bunさんが選書した一冊の本をそれぞれの視点で読み解き、作品として表現した企画展である。
3人のアーティストが着想を得たのは、R・マリー・シェーファー著、今田匡彦翻訳の「音さがしの本」。
普段から視覚表現を軸に活動する彼らが、「聴覚」という異なる感覚をテーマにした本から、どのようなインスピレーションを受け、作品に表現したのかが大きな見どころだ。
企画展のタイトルである「スタディとテスト」は、単なる「学びと制作」という意味だけでなく、「習作と試行」という複数の意味合いが込められている。
アーティストたちが一冊の本を通して新たな「学び」を得て、それを元に作品を「制作」すること。
この一連の行為こそが、彼らにとっての挑戦的な「試行」であり、さらなる学びへとつながっている。
このテーマの意味を踏まえて作品を鑑賞すると、同じ「音」という題材から、アーティスト一人ひとりが異なる価値観や独自の感性で世界を捉えていることがより深く理解でき、その多様な表現に驚かされるだろう。
【赤羽佑樹さんの作品】


【佐久間茜さんの作品】

「混乱」
頭の中でぐるぐると考えてしまう状態を表現

「ひとりごと」
まわりは静かだが、頭の中でいろいろ考えている状態を表現
【いしかわみちこさんの作品】


●STUDIO322
Address:立川市羽衣町2-3-22 1F
Web Site:https://st-322.com
●赤羽佑樹
Web Site:https://akabayuki.com/
Instagram:https://www.instagram.com/akaba_yuki/
●いしかわみちこ
Instagram:https://www.instagram.com/iskwmck/
Instagram:https://www.instagram.com/iskwmck_a/
●佐久間茜
Web Site:https://www.akanesakuma.com/
X:https://x.com/a_skm
Instagram:https://www.instagram.com/aknskm
⑥Open garage

宮本智之/Soham Gupta|面/面〜インドの記憶〜
2018年から2019年にかけてインドを訪れた宮本智之さん。
コンクリート建築に魅せられた旅の記憶が、今回の展示テーマ「面/面〜インドの記憶〜」として表現されている。
会場で目を引くのは、壁に据え付けられたカヌレのような形の巨大な彫刻。
一見すると重厚なコンクリートの塊に見えるが、実は中が空洞になっており、視覚的な印象とは異なる軽やかさを感じた。
このような解説を聞いて彫刻を鑑賞すると「触ると冷たそうに見えるけれど、実は有機的な柔らかさを感じる形をしているな」「表面はどんな質感だろう、ザラザラしているのかな?」など、五感を刺激され、さまざまな想像力が膨らんでくる。
そうして五感をフル活用しながら作品と向き合うことで、より深く豊かなアート体験が生まれる。

カヌレのような形の彫刻。中は空洞になっているため、壁に取り付け可能となっている


宮本さんが所有しているインドのアーティスト・Soham Guptaさんの作品
●Open garage
Address:立川市羽衣町2-51-14 B1
Instagram:https://www.instagram.com/tomoyukimiyamoto_studio/
●宮本智之
Web Site:https://www.kunitachiartcenter.jp/artists/omoyukimiyamoto.com
Instagram:https://www.instagram.com/tomoyukimiyamoto_%20studio
⑦YAHHO~HOUSE

(左から)長沼由梨子さん(図案家)|コタニサツキさん(木工作家)|五味さん(染色家:arbre coffee dyed)
竹沢むつみ/coffee arbre/長沼由梨子/コタニサツキ|「つづき」
個性豊かな4人の作家によるコラボ展のテーマは「つづきあるものづくり」。
その名の通り、持続可能なものづくりを実践する作家たちが参加している。
共通しているのは、古道具への深い愛情と、環境に配慮したものづくりへのこだわりだ。
会場に並ぶ作品たちは、コーヒー染め、型染め、レザークラフトなど、様々な手法で生み出されている。
どこか素朴でありながら、手仕事のあたたかさが感じられる作品の数々。
作家たちの共通の価値観が息づく空間で、心地よい時間の流れを感じられる。
【arbre coffee dyedさんの作品】

【コタニサツキさんの作品】

【長沼由梨子さんの作品】

【竹沢むつみさんの作品】

●YAHHO~HOUSE
Address:国立市谷保4-1-1
Instagram:https://www.instagram.com/yahho_house/
●竹沢むつみ
Instagram:https://www.instagram.com/takezawa_mutsumi/
●arbre coffee dyed
Web Site:https://www.arbre-coffeedyed.com
●長沼由梨子
Instagram:https://www.instagram.com/naganuma_yuriko
●コタニサツキ
Instagram:https://www.instagram.com/kotani_satsuki/
⑧Koizumi Studio

田中彰|「小さな木の本と木の家」
本展では、美術家・田中彰氏の作品と共に、2025年8月に開催されたワークショップ「版画と本でお店をつくろう〜本屋のページをみんなで開く〜」で子どもたちが制作したオリジナルブックカバーが展示されている。
子どもたちの自由な発想と、版画で作成したブックカバーはどれも個性的で惹きつけられる。
一つひとつのブックカバーには、子どもたちが選んだ本のレビューや、ユニークなペンネームが添えられており、見ているだけで楽しい気分になる。
小学生時代、図工の時間に運動会の思い出を版画で表現する授業はあったが、今回展示されているような「自分の好きな本の表紙を版画で彫る」というワークショップは経験したことがない。
もし当時、このような機会に出会えていたら、版画をもっと好きになっていたかもしれない。
このワークショップは、子どもたちにとって普段何気なく手に取る「本」の装丁を、細部までじっくりと観察し、そのデザインの面白さや奥深さを発見する貴重な機会になったことだろう。
参加した小学生たちが、版画を通して本の魅力を再発見し、表現する喜びを味わっている様子を想像すると、羨ましさを感じずにはいられなかった。


●Koizumi Studio
Address:国立市富士見台2-2-5-104
●田中彰
Instagram:https://www.instagram.com/tanakasho2015/
⑨soko

田中彰|「小さな木の本と木の家」
※ショーウィンドウでの展示


●soko
Address:国立市富士見台2-2-34 1F
⑩WATERMARK arts and crafts

角谷郁恵さん(造形作家)|「止め石」
角谷郁恵|「現象の庭」
造形作家の角谷さんの作品は、一見すると本物の石を使用しているように見えるが、実はこれらはすべて紙や陶器で作り上げられたアート作品である。
解説を聞くまで、本物の石を加工して作られた作品だと錯覚するほどのクオリティに驚かされた。
角谷さんが作り出す「石」は、浜辺で拾ったような青い石、夏の川辺で見つけたような丸い石、あるいは縞模様の石など、自然界に存在する石の多様な表情を見事に捉えている。
自然物に対する深い洞察と、それを表現する技術、そして素材への探求心が生み出した、他に類を見ない作品だ。 

●WATERMARK arts and crafts
Address:国立市東2-25-24 2F
Instagram:https://www.instagram.com/watermark_arts/
●角谷郁恵
Instagram:https://www.instagram.com/ikue_kakutani/
⑪ZEIT-FOTO kunitachi

樋口佳絵/須田一政|「かくれんぼ」
画家・樋口佳絵さんと写真家・須田一政さんによる二人展「かくれんぼ」は、繊細で美しい世界観の中に、どこか不穏で見る人を惹きつける独特の空気を生み出していた。
ギャラリーに足を踏み入れると、まず目に飛び込むのは樋口さんの絵画作品だ。
その作品は、淡い色彩で包み込むような幻想的な空気感を纏っている。
繊細で柔和なタッチで可愛らしい子どもたちが描かれた作品は、一見するとほのぼのとした雰囲気を感じる。
しかし、じっと見つめていると、その穏やかな情景の奥底に、何かが「隠れている」かのような不穏さや、不気味さがある。
まるで、絵の中の少年少女たちが、私たちに何かを語りかけているような、あるいは何かを隠しているかのような感覚になった。
一方、須田さんの作品は、主にモノクロ写真で構成されている。
これらの写真は、ごく普通の日常の風景や人々の姿を捉えながらも、その中に潜む「闇」や「妖しさ」を巧みに引き出している。
「かくれんぼ」というタイトルが示しているように、描かれた情景の背後にある見えない物語や感情を探す楽しみが、樋口さんと須田さんの作品には凝縮されている。
【須田一政さんの作品】


【樋口佳絵さんの作品】


⚫︎ZEIT-FOTO kunitachi
Address:国立市中2-22-33
Web Site:https://www.zeit-foto.com
⚫︎樋口佳絵
Web Site:https://kaehiguchi.work/
Instagram:https://www.instagram.com/kaehiguchi/
⚫︎須田一政
Web Site:https://sudaissei.com/official/
⑫アートスペース88

丸山浩明さん(木工作家)

天野準子さん(着物リメイクデザイナー)
丸山浩明/天野準子|「布と木の二人展」
木工作家の丸山さんと着物リメイクデザイナーの天野準子氏による二人展「布と木」は、それぞれの技術と感性で「日常の風景」を美しく豊かに彩る作品群が展示されていた。
丸山さんの作品は、木目の美しいアームチェアやハイバックチェア、そして日々の食卓を彩るダイニングチェアなど、どれも洗練されたデザインの中に木のやさしさとぬくもりを感じさせる。
また、空間に彩りを与える個性豊かな花生けも展示されており、生活の中に溶け込む木の魅力が存分に表現されていた。
丸山さんの作品は、使う人の暮らしを考え抜かれた機能性と、木の素材が持つ美しさを最大限に引き出す職人としての技術が融合している。
【丸山さんの作品】


【天野さんの作品】


●アートスペース88
Address:国立市中1-9-66
Instagram:https://www.instagram.com/art_space_88/
●丸山浩明
Web Site:http://soh2001.com/
Instagram:https://www.instagram.com/hiroaki_maruyama
●天野準子
Instagram:https://www.instagram.com/kiraboshi_re_kimono/
⑬museum shop T

藤田道子|「Find」
藤田さんの個展会場の壁面には、版画をメインとした平面作品が展示されており、その繊細であたたかみのある世界観に引き込まれた。
展示されている作品は、どれも透明感のある淡い色彩が特徴だ。
繊細な線と柔らかな色の重なりが、見ていると心のゆとりや、穏やかな感情を取り戻させてくれるかのようである。
藤田さんはこれまで、木、糸、ガラス、布、紙といった多様な素材を用い、立体作品や平面作品を空間に配置することで、その場の光や空気の流れ
意識を促すようなインスタレーションを主に発表してきている。
単に作品を見るだけでなく、その空間全体から発せられる光や空気、そして作品に込められたぬくもりを感じ取る体験となった。


⚫︎museum shop T
Address:国立市東1-15-18 白野ビル3F
Web Site:https://t-museumshop.com
⚫︎藤田道子
Web Site:http://www.michiko-fujita.com/
Instagram:https://www.instagram.com/_michikofujita_/
まちを巡りながら触れるアートの魅力
今回、Kunitachi Art Center 2025のギャラリーを巡る中で改めて感じたのは、「まちを巡りながら触れるアートの魅力」だ。
実際に自分の足でギャラリーに足を運ぶことで、作品やアーティストの方と直接お話できる貴重な機会に恵まれる。
作品に込められた想いや制作背景を直接聞くことで、鑑賞体験はより一層深まっていく。
さらに、アート巡りをきっかけに、普段自分では訪れることのないエリアに足を運んだり、街角に潜む思わぬ風景やお店を発見したりと、新たな発見の連続だった。
「仕事場と家の往復で、日常に新鮮味がない」「いつも同じような日常を送っている」と感じている方こそ、ぜひKunitachi Art Centerをきっかけに、まちを歩いてみてはいかがだろうか。
■Kunitachi Art Center 2025
日程:2025年10月4日(土)~ 10月19日(日)
会場:国立市周辺エリアの13スペース
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、国立市、公益財団法人くにたち文化・スポーツ振興財団、一般社団法人ACKT
後援:国分寺市
協力:立川市、多摩信用金庫、株式会社JR中央線コミュニティデザイン
企画:Kunitachi Art Center(museum shop T / Gallery Yukihira / 田尾企画編集室)
運営:一般社団法人ACKT
(取材ライター:田川佳保里)