
TACHIKAWA
BILLBOAD
たましんリスルホール
4月13日(日)立川のたましんリスルホールで開催される15周年コンサートに向けて、多くのメンバーが参加している練習へ。
「サニーサイドゴスペルクラブ」は全国に2000名余りのメンバーを有する。
東京だけでも6か所の拠点があり、多摩エリアでは立川と町田にある。
練習参加メンバーの中には子連れも複数おり、子供たちも仲良しの様子。
練習の間、別部屋で遊びながら待っている。
「私は10年前に参加したが、小学生だった息子を連れてきていました。お陰で息子は英語に慣れるのが早かったですね」というエピソードを語る参加者も。
時間に合わせて参集したメンバーは、それぞれに支度を始めパートごとに分かれていく。
ひろみさんの「さぁ、そろそろいきましょう」という合図で、ウォーミングアップのリフレインが音階をあげていくごとに、だんだんと歌声がひとつになっていく。
メンバーは、年代も様々。
歌詞を書いた紙や、スマホで確認しながら、身体をゆすり盛り上がるところでは、両手を挙げてメロディーと共に表現。
休憩時間に数人のメンバーから話を聞いた。
メンバーは、それぞれニックネームを書いたプレートを付けている。
「以前からゴスペルが好きだったが、友人が先に参加していて、見ているより歌ったほうが楽しいよって。
生活のペースも諸々余裕も出てきたので参加した。お陰さまでとても楽しい」。
「私はコロナが始まるくらいで、オンラインで習っていた。
参加者も、少なかった時期もありました。今はこうして集まれるようになって本当にうれしい」。
男性陣でもひときわ個性が目立つトミーさんは「14年目になるね。昔、毎週お神輿担いでたんだけど、体力的に引退したら大声出す場所がなくなって、何かないかな?と探していたらゴスペルがあった!って。最近男性少ないんですよ。一緒にやりませんか?」と笑顔で声をかける。
「私は合唱をやっていて歌うのが好きだった。ゴスペルも歌いたくなって参加することに。普段、出会わない方とお話できるのも楽しい。まだ1年くらいなので、コンサートでは皆さんの足を引っ張らないようにしたい」。
理由もタイミングも、まさに十人十色。共通しているのは「楽しい」という実感だというのが伝わる。
~練習風景に戻りましょう~
ひろみさんが身体全部を使って、メンバーに伝える仕草は、ダンスのようにも感じられる。マイクを持ちながらも手振りで、上に下に音の高低に合わせながら歌い方をリードしていく。
「個々の発音をきちっと出さないとステージではお客様に届かないからね」
「思いがこもっているだけでは表現ができない。思いを表現に乗せなくちゃいけないのよ、わかる?そこを考えてほしい。」と客視点での解説にも、さりげなくピアノの音色が重なっている。
練習にはピアニストさんがおり、基本的にはピアノ伴奏で歌う。
常にひろみさんの言葉を聞きながら、パートの細かいポイントにも、伴奏を合わせていく。シンクロ(同期)しているようだった。
コンサートでバンドでサポートをするドラマー「ちゃぼさん」にも話を聞いた。
「僕は8周年辺りからお付き合いさせて頂いている。とても素晴らしいメンバーばかりですよ。
もう何回も一緒に演奏している。コロナを挟んで新しい人が増えた印象がありますね。参加者が変わっても、それぞれの思いを受け止めるひろみさんの器の広さもあるし、長年の中心メンバーが良い雰囲気を作っていると思う。サニーサイドは雰囲気の良さが、新しいメンバーを受け入れる大切な要素ですね」。
ゴスペルの伴奏について聞くと、
「ゴスペルの演奏は最高に難しい(笑)。少し楽器が弾けます程度では務まらない世界。
そもそもアメリカのゴスペルクワイヤのバックミュージシャンは凄腕ミュージシャンばかり。全体のノリも歌に合わせていくのが、実はとても難しい。でもバンドメンバーも素晴らしい奏者ばかりなので大丈夫です」と笑顔で答えてくれた。
立川リスルホールの大ホールは、ステージも大きいので、多くのメンバーが生き生きと歌う姿は壮観だろう。バンドメンバーと共に響く歌声が、今から楽しみだ。
ひろみさんから頂いた名刺には「Sunnysideの心得」というものが書かれていた。
サニーサイドの心得
1. 過ぎたことは忘れるべし
2. 明日のことは神に任せるべし
3. 我を忘れてゴスペルを歌うべし
4. 明るい気持ちで家に帰るべし
こうして練習ごとに気持ちを明るくしているメンバーの皆さんが輝く15周年コンサートの成功を心から
祈りたい。
(取材ライター:六弦レンズ)