ファーレ立川30周年記念!多摩地域のアートを考えるスペシャルイベント開催
6月21日の夕刻から「多摩の〇〇を知る会 SPECIAL 〜多摩地域のアートを考える 福永紙工とファーレ立川アート編〜」が開催された。
場所は立川駅北口にある「me:rise立川」の1Fにあるフリースペース。
もともとは多摩信用金庫 本店ロビーだった場所だ。
会場には40人以上が集まりほぼ満席。賑やかな雰囲気の中トークセッションがおこなわれた。
me:rise立川
最初に登壇したのは福永紙工株式会社代表取締役の山田明良さん。
福永紙工といえば「空気の器」「かみの工作所」「テラダモケイ」といった紙で作られたアートなプロダクトの企画制作をしていて、ミュージアムショップやイベント会場で目にしたことがある人も多いはず。
実は1963年に立川市で創立された、もともとは紙の印刷加工の町工場だ。
山田さんはアートやデザインに興味があり、福永紙工の紙の印刷加工技術にクリエイティブの力が加われば新しいことができるのでは、とこれらのプロジェクトを始められたそう。
これまでアーティストや建築家と共同で開発してきたプロダクトの経緯について、とても興味深い話しを聞けた。
そんな福永紙工が以前から関わっているのが「ファーレ立川アート」。
立川駅の北口に設置された109点のアート作品群で、実は今年30周年を迎えるほどの歴史があり、多くの市民に親しまれている。
ファーレ立川アートのマップを制作しているのが福永紙工。
広大な敷地に点在する作品をスペース別に4枚のカラフルなマップで紹介し、持ち歩きやすいサイズのボール紙のケースに収めている。
こちらはイベントの来場者全員に配られた。
「多くのアート作品に恵まれている立川は、街として大きなポテンシャルを持っている」と山田さん。
「ファーレ立川アートの三十周年を機にさらに盛り上げたい」と力強く語った。
次に登壇したのは立川市産業文化スポーツ部地域文化課長の轟誠悟さん。
ファーレ立川アートの魅力について詳しく紹介。
市内の19の小学校から5年生全員がファーレ立川アートに来て鑑賞の授業を毎年おこなっていることや、市民ボランティアによる作品の清掃保護や、鑑賞ツアーが長年行われているとのことなどが語られた。
そして今年10月に開催される「ファーレ立川アート ミュージアム・デー2024秋」の概要についての説明も。
アートツアーやワークショップ、演劇や展示など、魅力的なコンテンツが盛り沢山とのこと。
芸術の秋の季節が今から楽しみだ。
この後も公益財団法人立川市地域文化振興財団事務局長の足立香織さんを始め、参加者からもアートを介した街づくりについて、他の地区の取り組みや、情報発信の重要性など様々な話がインタラクティブに交わされた。
福永紙工の山田さんは「立川はすでに洗練された街だがアートやデザインでもっと盛り上がる可能性がある。
それによって感性が豊かでクリエイティブな若者が立川に来てくれることを期待する」と話しイベントを締めた。
懇親会では広い会場のあちこちで参加者同士による名刺交換が行われ、ビールを片手に立川の未来について熱い議論が交わされた。
多くの文化的なイベントが常におこなわれている立川市。
アートでますます魅力的な街になることに期待したい。
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(取材ライター:いけさん)