アートに人が集い、街全体が活気を見せた4日間
10月11日から14日の4日間、『ファーレ立川アートミュージアム・デー2024秋』が開催された。
ファーレ立川30周年を記念した催しで、企画展示やシンポジウム、グッズ販売などが行われた。
ファーレ立川
「30周年セレモニー&シンポジウム」
初日11日には、女性総合センターアイム1階ホールにて「30周年セレモニー&シンポジウム」が開かれた。
開会の挨拶の後、ファーレ立川を立ち上げたアートディレクター・北川フラム氏が登壇。
ファーレ立川アートの30年間のあゆみを振り返り、オープンまでの様々な苦難やパブリックアートとしての世界的な評価の高さなどを語った。
続くパネルディスカッションでは、文化コモンズ研究所代表・吉本光宏氏、ファーレ立川アート管理委員会委員長・川口哲生氏、(株)アートフロントギャラリー代表・北川フラム氏、立川市長・酒井大史氏、ファーレ倶楽部会長・松坂幸江氏の5名が、ファーレ立川の今後について意見を交わした。
「ファーレ立川がより一層発信力を持ち、魅力を多くの人に知ってもらうために何をすべきか」
「パブリックアートの特性上、傷や破損が多く、維持管理には人的・財政的な負担が大きい。現在、管理委員会が維持管理を行なっているが、街全体が様変わりして行く中で、作品をどう守っていけば良いのか」
「全109点のアートにそれぞれ違う寿命があるなかで、できるかぎり多くの人が納得する“終い方”を作品ごとに考える必要がある」などの様々な議論が持ち上がった。
コラボイベント「ロバととびっきりフェスティバル」
2日目12日には、立川高島屋S.C.北側の赤い植木鉢周辺で、立川こども劇場とのコラボイベントでロバの音楽座によるワークショップとコンサートが開催された。
午前は参加者がロバの音楽座のメンバーと共に楽器を制作し、午後からはコンサートとパレードが行われ、心温まる一時となった。
企画展示・グッズ販売
同じく赤い植木鉢の周辺では、30周年を記念した企画展示やグッズ販売を開催。
ファーレ立川の街区全体を模したジオラマが展示され、その横では作品が描かれたポストカードやポチ袋、メモ帳などが販売された。
制作に携わったのは、立川市の印刷加工会社「福永紙工」。どのグッズも地元愛が感じられる作品となっており、ブースには多くのファーレ立川ファンが足を運んでいた。
その他、12日・14日にはアートマーケットが開催され、多種多様なハンドメイド作品のブースがサンサンロード全体に立ち並んでいた。
13日には、屋外ワークショップ「出現!みんなで作るもうひとつの植木鉢」やアール・ブリュット立川によるワークショップも行われ、子ども達をはじめ、たくさんの市民が活動に参加した。
ミュージアム・デーには、子どもから大人まで多くの人が集まり、街全体が賑わいを見せていた。
企画を通し、ファーレ立川アートの魅力を様々な面から楽しめた4日間だった。
■ファーレ立川アートミュージアム・デー2024 秋
https://www.faretart.jp/news/5152/
(取材ライター:栗原かぼす)