109点のパブリックアートが点在するファーレ立川で「アート鑑賞ツアー」https://www.faretclub1997.net/
ファーレ立川アート鑑賞ツアーが、7月9日に開催された。ファーレ立川は立川駅北口の商業ビル・デパート・図書館に囲まれたエリアにある5.9haの街。
そこには109点のパブリックアートが展示され、誰でも何時でも自由に無料で観ることができる。
「ファーレ倶楽部」のスタッフがガイド
点在するアート作品には、通常の展示で見られる作者や作品名、説明文は一切記されていない。「先入観にとらわれず、自由な発想や感性でアートを楽しんで貰いたい」という考えから。
このアート群を隅々まで知り尽くしている市民ボランティア団体「ファーレ倶楽部」のスタッフが鑑賞ツアーでアートガイドを行った。
街を森に見立て森に息づく妖精のようにアートを配置
今回のツアーには市内外在住の大学生からシニア層まで男女12名が参加。冒頭、ファーレ立川のプランナーである北川フラム氏のコンセプトにより「アートは街を森に見立て森に息づく妖精のように配置されている」と解説をした。
「36ケ国、92人の作者による109のアートは様々な考え方や手法、材料で製作されていること」。「アートそのものが都市機能として生かされていること。思わぬ場所にアートが配置されている」などがガイドから語られた。
2グループに分かれツアーがスタート。ガイドの関口葉子さん、松坂幸江さんの説明により、「高さ5mの赤い大きな植木鉢は元々、デパートのオープンカフェになる予定だった」などのエピソードが語られる。
「階段の作品の下には、本当に地下の機械室に通じる本当の階段があり、この作品は地下からの排気口にもなっている」こと。「道路脇に並んでいる作品は車止めになっている」こと。
「近くで見ると途切れた線なのだが、ある一点からみるとそれが真円に見える不思議なアート」などの説明が続いた。
参加者は遠くから見たり、近くから見てそして触ったりと覗き込んだりと自由にアートを楽しんだ。
途中休憩を挟んだ1時間のツアーはあっという間に終了。汗だくになりながらも楽しんでいた参加者からは「ガイドの方の説明が上手でよくわかった」。
「何故ここに設置されているのかわからないアートがそこにある意味がわかった」。「こんな隠れた場所にアートがあったんだ。知らなかった」。
「短い時間だけど楽しかった」など口々に驚きの声と、笑顔が溢れた。
現在、ファーレ倶楽部ではアートガイドツアー養成講座の参加者やアートの清掃を一緒にされるメンバーを募集している。興味ある人は、ぜひ参加してみてはどうだろう。
(取材ライター:竹之内 敬介)