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北欧の陶芸家・「リサ・ラーソンの作り方 展」の楽しみ方https://play2020.jp/article/lisalarson/

北欧を代表する陶芸家、リサ・ラーソンの展覧会が、PLAY! MUSEUM で開催されている。2月23日まで。

本展では、日本との結びつきも深かったリサ・ラーソンの制作プロセスやアトリエでの暮らし、チャーミングで温かな人となりを日本初公開の資料や写真家・木寺紀雄さんの写真で、「見て」「知る」ことができる。
また、本展の中心であるワークショップでは、来館者がリサさんの作り方を手がかりに、創作の楽しみに触れる機会も提供。
世界中で愛され続けてきたリサ・ラーソンの魅力が詰まった展覧会だ。
(写真)© LISA LARSON ©TONKACHI

2025/12/27 (土) 2026/02/23 (月)
開催場所

PLAY! MUSEUM

2026.01.22

「リサ・ラーソン」のうまれ方。制作風景と身の回りのものたち

工房「ケラミック・スタジオ」の様子 撮影:木寺紀雄

本展はワークショップを中心に、3部構成になっている。

第1部は、リサさん本人が使用していた道具類やスケッチ、工房での制作風景の映像、出来上がったプロダクト等が展示されている。

リサさんの作品は、1点ものの作品(ユニークピース)とリサさんが原型を作って職人たちが量産する陶器(プロダクト)の2種類ある。

本展では、プロダクトに焦点をあて、その制作過程を紹介している。

リサさんと職人が互いに敬意を持ち合いながら制作を進めていく様子は、ものづくりへの深い愛情が伝わってくるようだ。

おなじみのライオンや猫の成型過程。後ろから見てもまん丸で可愛い

作陶道具。壊れてしまった櫛や家庭用めん棒など日用品も取り入れていたそう

制作のために描いていたスケッチ。完成図ではなくアイディアを広げるためのもの
「フィーカ」の時間を大切にしていたリサさんの暮らしと創作
第1部には、スウェーデンのアトリエやサマーハウスを何度も訪ね、20年近くリサさんを撮り続けた木寺さんの写真映像が鑑賞できるセクションもある。

内覧会では、木寺さんからリサさんの暮らしや創作、お気に入りのものや大切にしていたことなどを聞くことができた。

リサさんの写真を撮り始めたきっかけは、ミナペルホネンの皆川明さんだったという。

皆川さんからリサさんの話を聞いて心惹かれ、スウェーデンに取材に行った際に紹介してもらったのが始まりだった。

また訪ねてもいいか聞いたところ、「また来たら」と。

それ以来、何度も撮影に訪れるようになった。

お互い、相手の国の言葉がしゃべれないので、直接言葉を交わすことは少なかったが、目が合うと笑顔をくれた。

「NO」と言われたこともなかったそうだ。

リサさんの仕事への姿勢は、とても真面目なものだった。

一方で、スウェーデンの文化である「フィーカ(お茶や甘いお菓子を楽しみながらコミュニケーションをとる時間)」も大切にしていて、仕事とフィーカの切り替えもすばらしかった。

一度だけ、リサさんがお気に入りの場所に連れて行ってくれたことがあった。

そこは、サマーハウス近くにある自然の丘のような場所で、どうってことのない風景に見えた。

でもそれが、彼女らしいと思った。

「リサさんは、惜しみなく分け与えてくれる人で、作ることをなにより楽しんでいる人だった」。

「リサ・ラーソン、暮らし、創作」写真:木寺紀雄 / 映像編集:岡本香音

リサさんの作り方を手がかりに、作る喜びを体験するワークショップ
第2部では、展覧会場の中心にある大きな空間で様々なワークショップに参加することができる(一部有料・事前予約制)。

ワークショップの種類は、5つ。

一つ目は、スケッチ体験「Like Lisa」。

会場内の各所にバインダーと用紙、鉛筆が置かれておりスケッチできるようになっている。

キーワードが添えてあるので、それを参考にしてもいいし、好きなものを自由にスケッチするのも楽しい。

二つ目は、「マイキーの塗り絵」。

猫のキャラクターのマイキーに好きな絵柄を描くワークショップだ。

完成品は持ち帰るか、展示作品として置いて帰ることもできる。

来館者のほぼ全員が参加しているという人気ぶりで、壁いっぱいにカラフルなマイキーが貼られているのも見どころ。

マイキーのぬり絵 参考写真 © LISA LARSON

三つめは、「マイキーのサンドアートボトル」。

好きなボトルを1種類選び、色とりどりの砂を入れる。

ボトルの外側には、リサさんのシールを貼ってデコレーションもできる。

楽しみながら、自分だけのオリジナルが作れるのが嬉しい。

四つ目は、「リサ猫 模様つけ」。

日本の窯元で作られた「リサ猫」に、マジックペンで模様つけができる。

完成品は展示作品として会場内に展示。

会期終了後に発送される。

小さな階段状の展示台に並べられた作品は、個性豊かなリサ猫たちが大行進しているようにも見えてくるから愉快で可愛い。

にっぽんのリサ猫 模様つけ 参考写真 © LISA LARSON

五つ目は、「マイキーのお皿 釉薬絵付け体験」。

マイキーのイラストが描かれたお皿に益子焼の釉薬を使って自由に絵付けができる。

日程は、2026年2月21日(土)・22日(日)の2日間。

有料・数量限定の事前予約制で、1月下旬ごろから販売開始予定。

リサさんに刺激されて、ついつい夢中になってしまう各種ワークショップだ。

※ ワークショップの詳細については、公式サイトでご確認ください。
こちら⇒ https://play2020.jp/article/lisalarson/

創作とサスティナブルを発想力で考えてみる「リサ・ラーソンのゆくえ」

第3部は、創作とサスティナブルについて、アイディアを巡らせる展示になっている。

陶器は土から出来ているが、一度焼成すると自然に分解されることはなく、土に還ることができないという。

では、ボツになった陶器や壊れてしまったらどうしたらいいか。

リサさんやリサさんの家族は、そうした陶器をリユースするなどして、サスティナブルな暮らしを実践していた。

例えば、壊れた猫のオブジェを筆立てとして使用したり、ボツになった作品を庭に飾ったり。

発想力を使って楽しくリユースすることを提案してくれるコーナーだ。

リサ・ラーソンが筆立てとしてリユースしていた作品 © LISA LARSON ©TONKACHI

リサ・ラーソンのグッズやメニューが楽しめるショップ&カフェ
ショップでは、リサ・ラーソンの定番から本展オリジナルグッズや数量限定のアイテムまで幅広く取り扱っており、すでに持っている人も以前から気になっていた人にも楽しめるコーナーになっている。

長袖Tシャツやトートバック、巾着入りクランクチョコなど、本展オリジナルグッズも多数展開されていた

トンカチストア限定のオブジェも並んでいた。干支シリーズ限定のポニーも

「日本は作品をいちばん理解してくれる国」
リサ・ラーソンと日本のつながりは、1970年の日本万国博覧会でスウェーデンの陶芸家の一団として招かれ、1979年に西武百貨店で日本初の個展が開催された頃から始まる。

リサさんは、「日本は私をアーティストとしていちばん理解してくれた国だった」と語っていたそうだ(会場内パネル展示/文・森下訓子さん)。

2024年、リサさんは92歳で惜しまれつつ亡くなったが、これからも、リサ・ラーソン作品は、人々に長く愛され続けることだろう。

自由さと温かさに包まれた展覧会だった。

■リサ・ラーソンの作り方 展
会期:2025年12月27日(土)-2026年2月23日(月・祝)
休館日:12月31日(水)-1月2日(金)、2月8日(日)
開館時間:10:00-17:00(土日祝は18:00まで/入場は閉館の30分前まで)
入場料:一般1,800円/大学生1,200円/高校生1,000円/中学生600円/小学生600円
※一部ワークショップは有料・事前予約制です。入場料とは別に参加料(材料費込)がかかります。

※ 詳細については、公式サイトをご覧ください。
こちら⇒ https://play2020.jp/article/lisalarson/

© LISA LARSON
PLAY! PARKでは、「チュール雲」が登場!オーディオテクニカとのコラボも限定開催。
PLAY! PARKでは、チュールとゴムでできた大型遊具「チュール雲」が、1月17日(土)から登場した。

透け感のあるチュール生地と伸びるゴムを組み合わせ、天井から吊下げることで、空に浮かぶ雲のような景色が広がっている。

遊び方は自由。自分で考えて遊びを見つけることができる。

「チュール雲」の制作の様子を見学させてもらった

手前左から、手塚貴晴さん(PLAY! PARK館長・ディレクター)と小栗里奈さん(PLAY! PARK企画担当)

作業を行っているのは、東京都市大学 建築学科・手塚研究室の皆さん

手塚さんと手塚研究室の皆さんが集まってくれた

また、オーディオテクニカとのコラボレーションイベント「音の動きにのってあそぶ!Let’s! PLAY! SOUND with Audio-Technica」が、1月26日(月)-4月26日(日)期間限定で開催される。

※PLAY! PARKのイベント詳細については、公式サイトをご覧ください。
こちら⇒ https://play2020.jp/park/

(取材ライター:岡本ともこ)