永守輝如:Teruyuki Nagamori俳優・舞踏家
静岡大学在学中、映画サークルに所属。身体を使って自身を表現する「演技」の世界に魅了され、演劇の道へ。
ある時、知人誘われ向かった先で出会った「舞踏」の世界で大きな衝撃を受ける。
大野慶人氏に師事し、舞踏の世界へ
暗黒舞踊の創始者である土方巽(ひじかた たつみ)氏と共に、日本の舞踏を世界に広めた大野一雄氏が立ち上げた大野一雄舞踏研究所は、
1949年初、大野一雄が神田共立講堂で最初のリサイタルを持った年に開設され、大野一雄現代舞踊第一回公演を主催した。
設立以来、大野一雄氏、次男の大野慶人氏と多くの舞踏家、芸術家が集い、研究し実践する場として、数々の作品を生み出すと同時に、
公演、ワークショップ、出版などを通じ、世界の文化との交流や振興を進めてきた。
永守さんは31才の時に研究所の門を叩き、当時すでに世界的な舞踏家として活躍した大野慶人氏を師事し、学びを受けた。
長身を生かしたダイナミックな舞踏で世界へ
舞台で演劇俳優として活躍する傍ら、舞踏の奥深い表現手法、その魅力に触れるにつれ次第に本気に。
2017年に舞踏の祭典として誕生した札幌国際舞踏フェスティバル。翌年に改名した北海道舞踏フェスティバルは北海道内6市町を巡業しながら公演、
ワークショップ、フォーラムやイベントを行い、永守さんも同フェスに出演した。
以降、「シアターX 国際舞台芸術祭」「芦見谷芸術の森フェスティバル」「無国籍ソロダンスコレクション」など国内のステージだけでなく、
「Moving Bodies Butoh & Live Art Festival in Italy」、「Kolkata International Performance Art Festival in India」「Butoh Festival Amsterdam in Netherlands」
「Teruyuki Nagamori butoh improvisation in Poland」などアジア、ヨーロッパなど世界中を巡り、191cmという長身を生かしたダイナミックな舞踏を披露してきた。
テレビでは2020年のNetflix「Giri / Haji」、2022年のWOWOW「TOKYO VICE」などにも出演し、活躍の場を広げている。
「奥多摩などの自然、山登りが好きで、立川に移住してきた」と話す永守さん。
「立川を拠点に今後も、国内や海外問わず活動していきたい。この縁を活かして、いつか立川で舞踏フェスティバルなどできれば」と目を細め話していた。
(ライター:高木 誠)