誰もが楽しめる美術館「PLAY! MUSEUM」&屋内広場「PLAY! PARK」が誕生
「PLAY! MUSEUM」「PLAY! PARK」
立川北口に開業した新街区「GREEN SPRINGS」のエリア内に、これまで多摩地域にはなかった新しいコンセプトの施設が開業した。
施設1階には「Fujiれもんほいくえん」が入り、施設2階に「絵」と「ことば」をテーマにした美術館「PLAY! MUSEUM(プレイミュージアム)」が6月10日、3階に子どものための屋内広場「PLAY! PARK(プレイパーク)」が6月19日、オープンした。
施設は、PLAY! MUSEUMの企画や広報を行うブルーシープ、PLAY! PARKを運営するA&Bホールディングス、ライセンスグッズの開発と運営を行うコスモマーチャンダイズィングの3社によるプロジェクトとなる。
3社は施設開業に合わせ立ち上がった「PLAY!プロジェクト」の一員として、各専門分野を活かして施設全体での新しい世界観を提供していく。
当初4月10日のオープンを目指し準備を進めてきたが、新型コロナの感染症拡大防止のため延期。満を持しての開業にSNS上などで大きな話題となっている。
「顔だらけの世界で思わず笑顔に」 PLAY! MUSEUM企画展第一弾「かおてん.」
PLAY! 外観
PLAY! MUSEUMに一歩足を踏み入れると、これまでの敷居の高い美術館の概念を一切感じない、広々とした空間が広がる。
ユニークな視点で作家の作品を特集する企画展と、年間を通じて著名な絵本作家を紹介する常設展の2つの展覧会を同時開催し、絵やことば、映像や立体物を通じて自由に感じ、発見し、様々な体験ができる。
現在、開催しているのは企画展「tupera tupera(ツペラツペラ)のかおてん.」(2020年12月29日まで)と、常設展「エリック・カール 遊ぶための絵本」(2021年3月28日まで)だ。なお、会場内は全て写真や動画の撮影も可能で、入場料を支払えば「企画展」「常設展」、2つの展覧会を巡ることができる。
tupera tupera
tuperaは亀山達矢氏と中川敦子氏による大人気のクリエイティブ・ユニットとして、絵本やイラストレーションをはじめ、工作、ワークショップ、アートディレクションなど、様々な分野で幅広く活動している。著書は「かおノート」(コクヨ)「やさいさん」(学研教育出版)「いろいろバス」(大日本図書)「うんこしりとり」(白泉社)など多数あり、海外でも様々な国で翻訳出版されている。NHK Eテレの工作番組「ノージーのひらめき工房」のアートディレクションも担当。絵本「しろくまのパンツ」(ブロンズ新社)で第18回日本絵本賞読者賞、Prix Du Livre Jeunesse Marseille 2014(マルセイユ 子どもの本大賞 2014 )グランプリ、「パンダ銭湯」(絵本館)で第3回街の本屋が選んだ絵本大賞グランプリ、「わくせいキャベジ動物図鑑」(アリス館)で第23回日本絵本賞大賞を受賞した経歴を持つ。2019年には第1回やなせたかし文化賞大賞を受賞した。
今回の「かおてん.」では、ベストセラーの絵本「かおノート」をはじめ、tupera tuperaにとってアイデアとユーモアの源泉である「顔」をテーマに企画された。
「かおノート」「こわめっこしましょ」などの人気絵本の原画をはじめ、映像作品「かおつくリズム」、謎の「床田愉男(ゆかだゆかお)」との顔遊び。2メートルの大きな顔が並ぶ新作「かお10(テン)」など、平面・映像・立体とさまざまな表現の新作がずらりと並ぶ。来場者は入口で「かおシール」で変身し、作品の一部になるなど、親子、友達同士で思わずクスクスとおかしく、楽しめる仕かけも隠れている。来場者には展覧会で体験した楽しさを持ち帰ることのできる、おみやげ「かおシール」「かおルーペ」も付いてくる。
「子どもは楽しく、大人はとってもちょっぴり懐かしい」世界的な絵本作家の世界を巡る
PLAY! MUSEUM常設展第一弾「エリック・カール 遊ぶための本」
「絵本の魔術師」と呼ばれ、日本でも人気の高い絵本作家エリック・カール氏。独特のユニークな仕かけがいっぱいな絵本づくりが得意で、世界的なベストセラー絵本「はらぺこあおむし」は多くの方が一度は目にしたことのある有名な作品。あおむしがリンゴをかじる場面のページには本当に穴がくりぬかれている。
ほかにも主人公がページから飛び出したり、虫の音が聞こえたり、ピカッと光ったり。子どもたちはおもちゃのような絵本で遊びながら、生き物の営みや自然のリズムを学んだり、数や色の楽しさを体感することができる。
エリック・カール絵本美術館(アメリカ・マサチューセッツ州)との共同企画で開催される「エリック・カール 遊ぶための本」では、「絵本をおもちゃに見立てる」という、これまでなかった新しい視点でエリック・カールの世界を五感で感じながら巡ることができる。
カールの絵本を「くぐる」「きく」「うごかす」「みつける」など10の遊びかたに分けて紹介する展示や、大きなオブジェや楽しい映像とともに、エリック・カールが描いた美しい絵本原画もたっぷり展示。子どもが楽しいのはもちろん、大人にとってもちょっぴり懐かしく、新しい発見に満ちた展覧会となっている。
併設のPLAY! SHOPやPLAY! CAFEでは2つの展覧会に関連するグッズの販売や、メニューが提供され、展示を巡った後の思い出話、思い出し笑いも溢れ、思わず会話に花が咲く。
PLAY! CAFE 「エリック・カール 遊ぶための本」はらぺこあおむしのサンドイッチ TM & © 2020 Eric Carle LLC.
PLAY! CAFE 「エリック・カール 遊ぶための本」はらぺこあおむしのフルーツパフェ TM & © 2020 Eric Carle LLC.
PLAY! CAFE 「tupera tupera のかおてん.」『かおノート』のマンゴープリン
「子どもたちの五感を刺激!」子どものための屋内広場「PLAY! PARK(プレイパーク)」
PLAY! PARK 内観 「大きなお皿」
PLAY! MUSEUMの上階には、広々とした1つの空間を使った子どものための屋内広場「PLAY! PARK(プレイパーク)」がある。
直径22mの大きな皿型のスペース「大きなお皿」や、3歳未満の子どもが安心して遊べる直径7mの「小さなお皿」。他にも様々な工具を使ってものづくりができる「ファクトリー」や常時700冊の国内外の絵本が読み放題の「ライブラリー」、多摩美術大学グラフィックデザイン学科の学生によるアニメーションが放映される「シアター」などが点在する。
当初予定していた、風船遊具「バルーン・モンスター」をはじめとする「7つの遊びのゾーン」を使った遊びは新型コロナの影響でしばらくの間中止し、状況をみながら随時スタートしていく予定だ。
毎日行われる「まいにちPLAY!」内で開催されるアートやサイエンスを学ぶワークショップ「まいにちのワークショップ」は各回先着10人。PLAY! MUSEUMの「かおてん.」と関連した企画「Let’sかおPLAY!」では、身の回りにあるおもちゃや文房具など、色々なもので「かお」を作って遊ぶなど、様々な体験企画を開催している。
土日祝日限定で行う「PLAY! LIVE」では日本舞踊の動きを通して参加者と一緒に夢の世界を創り出す企画や、言葉を使わずに「からだ」と「音」だけで繰り広げるコメディ劇、ペットボトルから生まれた不思議な手作り楽器「コカフォン」を生演奏する即興ライブパフォーマンスなど、他には味わえない趣向を凝らした企画が開催されている。
子どもたちにとってはワクワク、ドキドキが詰まった夢の空間。大人にとっても日常を忘れて童心に帰れる不思議な空間。五感と創造力を刺激する体験が詰まった「PLAY!」をぜひ一度体感してみてほしい。
PLAY! 外観
◆PLAY! MUSEUM
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:無休(展示の入替え、年末年始を除く)
入場料(税込):一般1,500円・大学生1,000円・高校生800円・中小学生500円・未就学児無料
※障害者手帳を提示の際は、その介添人1名は半額
◆PLAY!PARK
開館時間:10:00~18:00
休館日:無休
料金:イベントごとに異なる
2施設の住所:東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3
ウェブサイト:https://play2020.jp/