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PLAY! MUSEUM

展覧会は3つのストーリーを軸に展開されている。
1つ目は「ノンタンの夢の中」だ。
会場入り口には、すやすや眠る、全長約2.5メートルの巨大ノンタンが。
会場内に足を踏み入れるとすぐに、作品の世界観に引き込まれる空間が広がっている。
まるで楽しい夢の中をのぞいているような演出だ。
2つ目のストーリーでは「ノンタンをお祝いする」をテーマに、3つのプレゼント「ノンタンのあかいじどうしゃ」「ノンタンのバースデーケーキ」「レゴ®ブロックでつくったノンタン」が来場者を迎える。

「ノンタンのあかいじどうしゃ」公開制作 2026年/撮影:岡本香音さん
絵本にもたびたび登場する、ノンタンお気に入りの「ノンタンのあかいじどうしゃ」は、PLAY! MUSEUMの上階にある子どものあそび場「PLAY! PARK」で開催された、ダンボールアーティスト・儀間朝龍さんと子どもたちによる公開制作・ワークショップで制作された作品で、ダンボールと様々なカラーテープを用いて作られている。

「レゴ®ブロックでつくったノンタン」は、レゴ®認定プロビルダー・三井淳平さんが手がけた作品。
絵本「ノンタンあそびましょ」のワンシーンから、「あかいじどうしゃ」に乗るノンタンの姿をレゴ®ブロックで再現している。

「ノンタンのバースデーケーキ」は、高さ約150センチの大きなバースデーケーキをモチーフにした作品。
イチゴやホイップクリームをモチーフにした被り物を身につけることで、来場者らがケーキのデコレーションの一部になって、記念撮影することもできる。
制作は、コスチュームクリエイターのイナドメハルヨさん。
3つ目のストーリーは「ノンタンと遊ぶ」。大きな楕円形の広間に、ノンタンと遊んでいるような気分になれるコンテンツが用意されている。

「ぶらんこのせて」は、第1作「ノンタン ぶらんこ のせて」のシーンを再現した、大きなブランコだ。
実際に乗ることができ、ノンタン絵本の世界に入り込んだような気分を味わえる。

「ノンタンのおうち」は、シリーズ7年ぶりの新刊となるポップアップ絵本「ノンタンのおうち」から作られた体験型展示。
3つの大きな部屋に足を踏み入れると、来場者の動きに反応して映像や音声が流れる仕掛けもあり、ノンタンと一緒に遊んでいるような体験が楽しめる。

オリジナルアニメーション「ノンタンたいそう」イメージ/制作:佐藤晋哉さん、三宅亮太さん
「ノンタンたいそう」は、シリーズ絵本「ノンタンたいそう1・2・3」を本展オリジナルアニメーションとして制作したもの。
大きなスクリーンに映るノンタンたちに合わせて、体を動かしながら一緒に踊ることができる。
原画でたどる、絵本作家・キヨノサチコさんとノンタンの50年

このコーナーでは、貴重な原画を約50点展示。
またキヨノさんの創作の現場を感じることができる作業机が再現されている。

「あかんべきつね」原画(1974年頃)
ノンタンのキャラクターが誕生する前の作品「あかんべきつね」の原画も展示されており、当初、キヨノさんが思い描いていたのは、真っ白な子ネコではなくキツネだったことが分かる。

左:PLAY!MUSEUMプロデューサー・草刈大介さん/右:千葉美香さん
ノンタンシリーズ前編集担当の千葉美香さんが、キヨノさんの制作の裏側を話してくれた。
キヨノさんは絵を制作する際、高い集中力を保ちながら、長時間かけて描いていたため、描き終わると寝込んでしまうこともあったという。
ノンタンの特徴でもある揺らぎのある線は、全ての色を塗り終わった最後に、面相筆で墨線を入れていたとのことで、子ネコのほわほわとした毛並みがよく表れているのだが、キヨノさん本人は「揺れてしまうのは下手くそだからよ」と言っていたそうだ。

「ノンタン おやすみなさい」原画(1976年、偕成社)©︎ SACHIKO KIYONO / MIKA KIYONO / KAISEI-SHA
千葉さんは最後に、「子どもはみんなノンタン。ノンタン絵本は子どもたちのために作られています。
キヨノさんは、まるでノンタンのような人でした。
だから、ノンタンは自然に生まれた存在なのだと思います」とキヨノさんの創作への想いを語った。
展覧会のもう1つの見どころは、新しいノンタン

左:草刈大介さん/右:佐々木俊さん
展覧会のアートディレクションを手がけた、グラフィックデザイナーの佐々木俊さんは、「本展では新しいノンタンを見せたかった」と語る。
PLAY!MUSEUMプロデューサー・草刈大介さんは「本展のチラシは、歴代の展覧会の中で、最も持ち帰り率が高かった」と話す。

本展チラシ
チラシについて佐々木さんは、「ノンタンの絵の特徴である揺らぎのある線や、『フニャフニャ』『グルグル』といった独自の表現に注目し、あえて新しい色を使用して、紙面に散りばめることで、これまでのノンタンの世界観を損なうことなく、新たな魅力を感じられるビジュアルを目指した」と想いを語った。
前編集者の千葉さんも、初めて見た時は驚いたそうだが、段々と愛おしくなり、すごくいいなと思うようになったという。

子ども向け展覧会図録として制作「ねえねえノンタン」/版元:ブルーシープ
この試みは、関連書籍にも反映されている。ノンタンの絵と言葉が元気に遊ぶ、子どもの本「ねえねえノンタン」、ノンタンの真っ直ぐな気持ちが心をほぐす大人の本「あれあれノンタン」、ノンタンの原画を見て知る展覧会図録「ママノンタンの原画集」は、同じく佐々木さんと大倉龍司さん(AYOND)がブックデザインを担当。これら関連書籍や本展オリジナルグッズは、ミュージアムショップで購入することができる。
PLAY! PARKの本展関連イベントの紹介
PLAY! MUSEUMの上階に併設するPLAY! PARKでは、本展に合わせて「ノンタンの物語に関する3つのあそび」と「ノンタンの展覧会ツアー」が開催される。

1.「ぱっぱら ぱなし」と遊んじゃお!
絵本「ノンタン ぱっぱら ぱなし」のお話から飛び出したような、「ノンタン だいすき!」と集まってくるかみくずをモチーフにしたあそび。
2.「ぱっぱら まみれ」
赤ちゃんが「ノンタン ぱっぱら ぱなし」の世界観を楽しめるあそび。

3.「ノンタンと星とたまご」
絵本「ノンタン バースデイブック」から飛び出したかのような、“たまごから うまれた星”の大型遊具が登場する。
約5メートルもの大きな星は、上に乗ったり、しがみついたりと、自由な発想で楽しめる。
「ノンタンの展覧会ツアー」
夏休みの2日間限定で、クッキー作りのワークショップと展示鑑賞を融合させた展覧会ツアーを開催。
絵本「ノンタンのたんじょうび」の登場するノンタンクッキーを紙粘土で作ったら、展覧会へ出発する。
詳細は、下記の公式サイトをご確認ください。
https://play2020.jp/article/park-nontan/
いままでも、これからも、ノンタンとの思い出はつづく
誕生50年周年を記念して開催された本展は、次世代へと続く、懐かしくて新しいノンタンの世界観が体感できる展覧会だった。
楽しい夏の思い出づくりに、ぜひ、会場へ足を運んでみてはいかがだろうか。

サプライズで内覧会に来てくれたノンタン
■「誕生50周年記念 ノンタン ずっとともだち!!!」展
会期:2026年7月18日(土)―9月27日(日)
開館時間:10:00-18:00(入場は17:30まで)
休館日:無し ※7月22日(水)のみ10:00-16:00の時短営業
会場:PLAY! MUSEUM(東京・立川)
注意事項:完全事前予約制。オンラインで日時指定券を販売。
※詳細は、下記の公式サイトをご確認下さい
(取材ライター:岡本ともこ)