
TACHIKAWA
BILLBOAD
東京・立川周辺のART&CULTURE情報
JR国立駅周辺
本イベントでは、国立市や近隣学校、地域の団体と連携し、記念式典のほか、特設ステージでのパフォーマンスや地元商店の出店販売、国立駅のオリジナル記念グッズやクラフトビールの販売などが行われた。
記念祭1日目の18日(土)は、コロナ禍の2020年に観光大使に就任した三浦祐太朗さんが、初めて国立市でライブを行うということで、市民やファンらにとって待ちわびた日でもあった。
「感謝」と「つながる」をキーワードに
JR国立駅長の岡崎やよいさんとチーフの梅澤耕太さんに、今回のイベントについて話を聞いた。

左/チーフ・梅澤さん、右/国立駅長・岡崎さん
—本イベントの背景や目的を教えて下さい
梅澤さん「当駅が100周年を迎えるということで、地域の方々や日頃よりご利用いただいている皆様に感謝を伝えたい、一緒にお祝いしたいという気持ちで企画いたしました」
岡崎さん「そうですね。大きなテーマとしては、『感謝』ということと、『地域とつながる』ということ。
そして、『次の百年につながる』ということを掲げてやってきました」
大変だったこと、楽しかったこと
—これは大変だったということは、ありましたか?
梅澤さん「一年半くらい前から、案出しが始まりましたが、自治体の方々や各種団体様と連携して、どのようなものを作っていくか、調整する作業は時間をかけて行いました」
岡崎さん「加えて、イベント業務だけやっているのではなく、普段の駅員としての業務と両軸で取り組んでいましたので、自分たちのスケジュール管理が大変でしたね」
—楽しかったことは、どのようなことでしたか?
梅澤さん「ここまで大きなイベントは前例がありませんでしたので、0から作り上げたものがたくさんありました。
グッズですとかステージですとか、そういったものが形になっていく過程が、すごく楽しかったです。
例えば、この記念駅弁ですが、みんなでアイディアを持ち寄って、内容も包み紙も当駅の駅社員たちが考案しました」
駅社員が考案した「記念駅弁」と「オリジナル記念グッズ」
—駅弁の中に色々と盛り込んであって楽しいですね


数量限定「国立駅開業100周年記念駅弁」は、すぐに完売
包み紙の裏側に、国立駅の歩みを記載するなど、楽しい工夫がほどこされている/写真提供:JR国立駅
梅澤さん「そうですね。駅弁と言えば、幕の内弁当ということで。
それと、国立と言えば桜なので、桜のモチーフもちょっと入れました」
—オリジナルグッズコーナーも長蛇の列でしたね

オリジナル記念グッズコーナーに並ぶ来場者の列
梅澤さん「オープンは、10時からだったんですが、設営前の7時からすでに並んでいらっしゃる方もいました。
そういった出待ちをして頂いている方は、鉄道愛好家の方ですね。
9時、10時ぐらいになると、親子連れのお客様が多く見られました。
こちらのオリジナルグッズも国立駅社員がデザインしました」
国立駅の魅力とこれからの100年
—市外の方に、国立駅の魅力を伝えるとしたら?
岡崎さん「国立駅から南に伸びる大学通りは春には桜、夏は緑、秋はイチョウ、冬はイルミネーションと四季折々の表情を見せてくれる、新東京百景に選ばれた美しい並木道です。
小さなカフェや雑貨などのお店などもあるので、お散歩するのにすごくいい駅ですよね。
それと、国立駅周辺の整った街並みから、南部の田園風景の自然や谷保天満宮といった歴史のあるエリアまで歩いていけるので、その違いを楽しんでいただくのも良いのではないかと思います」
—これからの国立駅について、思いを教えてください
梅澤さん「国立駅のファンを増やすというのが、イベント担当者にとっては一つの目標になっています。
現在は、駅が出かける時の通過点になってしまっていますので、イベントなどの目的を作って立ち寄りたくなるような場所にしたいと思っています」
岡崎さん「鉄道の役割として、安全・安心な輸送を確実に提供することがまず大前提にあります。
そのうえで、地域のみなさまに集まってもらえるように、そのための企画だったり、あるいは、困りごとや課題の解決だったり、地域の皆様と一緒に一体となって、今後の100年を創っていきたいと思っています。
こうした取り組みが中央線という一本のライン全体にも広がっていくと嬉しいと思っています。
国立駅の100周年を、多くの地域の皆さまやご利用のお客さまに一緒に祝っていただけたことを、とても嬉しく感じています。
また、三角屋根の旧国立駅舎に寄せられる深い思いについては、日々の関わりの中で強く感じています。
その思いを受け止めながら、皆さまとともに駅舎を大切にし、これからの国立駅の未来へつないでいくことが、私たちの役割だと考えています」
元駅員が作るオリジナルクラフトビールも販売

右/ブルワーの平野さん
会場内では、JR東日本グループの直営クラフトビール醸造所「中央線ビアワークス」が作ったオリジナルクラフトビールが販売されていた。
その一つである「ぽっぽやエール」は、元駅員のブルワー(ビール職人)が商品開発したもので、中央線や南武線の各駅で育てているホップも一部使用されているとのことだ。
国立駅の駅社員がデザインした限定ラベルは、12時頃には200本すべて売れ切れるほどの人気で、店舗で販売していたブルワーの平野智貴さんは、「国立市民の愛を感じました」と笑顔で話した。

国立駅100周年記念缶ラベル
国立市と共にときを刻んできた、「赤い三角屋根」の旧国立駅舎

1926年、洋館風のデザインをした駅舎が、国立駅の開業に伴って建てられた。
それ以来、まちの構造や景観を象徴する国立市のランドマークとして、長年にわたり親しまれてきたが、2006年、JR中央線の高架化工事により駅舎としての役目を終えて解体されることになった。
しかし多くの人々の熱意により2018年、保管していた部材を再利用しての再築工事が始まり2020年、創建当時の姿で、まちの魅力を発信する拠点としてオープンした。

国立駅社員のお仕事を紹介!「駅社員密着劇場」
この日も、旧国立駅舎では様々なイベントが実施されていた。
展示室では「トレインシミュレーター体験」が、広間では「駅社員密着劇場」や、現役の駅社員と元駅社員で構成された管楽器アンサンブルによる演奏会「ステーション・ウインド・アンサンブル」などが開かれ、大盛況であった。

100周年記念グッズのコーナー
また、まち案内所では、「国立みやげ」がショーケースに並び、この日の売れ筋はやはり100周年記念グッズとのことだった。
旧国立駅舎は市民にとって心の拠りどころ

国立市生活環境部の松田さん
国立駅と連携して本イベントを担当した、国立市職員の松田周平さんは「旧国立駅舎は、国立市民の心の拠りどころですので、これからも守っていきたいと思っています。これまでも、JRさんとは様々なイベントを一緒に開催してきましたが、これからもまちづくりのパートナーとして、一緒に盛り上げていけたらと思います」と、話してくれた。
大盛り上がり!国立市ゆかりのアーティストによるスペシャルコンサート

ライブ会場内に、ぞくぞくと集まる人々

ライブが始まる頃には、会場内に入りきれないほどの観客が集まった
イベント終盤には、特設ステージで国立市出身の久米小百合さん(久保田早紀さん)と三浦祐太朗さんのスペシャルライブが開催された。
東側広場に設置された会場には、たくさんの人々が集まり、大盛り上がりとなった。
久米さんは、デビュー曲「異邦人」他を披露。
三浦祐太朗さんは、「夢先案内人」や「ハッピーエンド」など、10曲ほどを歌い上げた。
だんだんと日が沈みゆく中、夕陽に照らされて歌う三浦さんと場内は、温かい雰囲気に包まれた。
みんなで祝った!100年に一度のスペシャルな2日間
国立大学町の構想において、国立駅が起点となり、100年かけて現在のまちへと発展してきた。
市民にとって、なにげなく利用している駅ではあるが、それ以上の愛着を持っていることが伝わってくるようなイベントだった。

「ステーション・ウインド・アンサンブル」特設ステージでの演奏風景

「ミニ新幹線乗車体験」

「こども制服体験・中央快速線E233系モックアップ記念撮影体験」

国立駅開業100周年記念メッセージ/旧国立駅舎内
■くにたち駅100周年記念祭
日時:2026年4月18日(土)・19日(日)
会場:国立駅南口 旧国立駅舎東西広場、旧国立駅舎
主催:国立駅開業100周年記念事業実行委員会
国立市、国立市観光まちづくり協会、国立市商工会、(株)JR中央線コミュニティデザイン、国立学園、一橋大学、国立音楽大学附属中学校・高等学校
(ライター・岡本ともこ)