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「地域交流のレガシーをつくる」 たましん本店跡地が新たなスタート

TAMA MIRAI SQUARE

1933年、立川信用組合として立川から始まり、戦中・戦後と多摩地域の発展を伴走支援し続ける信金「多摩信用金庫(略称:たましん)」。

立川に新たに生まれた新街区「GREEN SPRINGS」へ2020年、本店が移転。

旧本店跡地が2023年2月1日、立川や多摩地域の活性化を目指す新設「TAMA MIRAI SQUARE」として新しい歩みを始めた。

2023.02.20

想い同じくするパートナー企業との出会い

「本店を移転することで、立川市曙町の賑わいを失いたくない」。
本店移転後、その活用方法について2年余りの時間をかけ、協議を重ねてきた。

「人々が集い、交流し、新しいレガシーが生まれる。そんな場所にしたい」。
そんな想いを胸に現場職員たちは、多摩各地で交流が生まれているコワーキング、インキュベーション施設の視察を重ねた。

そんな中、町田市にある「BUSO AGORA」に出会う。
立川と似た地域性や市場を持つ町田市内の施設に一歩足を踏み入れると、そこには盛んな交流と笑顔が溢れる。まさに理想とする空気を感じた。

このコワーキングスペース&シェアオフィスを運営するのは、町田市、相模原市などを中心に飲食店を展開する「株式会社キープ・ウィルダイニング」。

代表の保志真人さんが始めた1件の焼き鳥店創業時、応援してくれる人と出会う機会に恵まれず、苦労をした経験から立ち上がった施設だった。

「社長の想いが、施設の運営や雰囲気にそのまま表現されている。まさに目指すべきもの」。
職員たちは、それまで抱いていた想いを伝え、賛同を得ることができた。

「みんなが自分の未来図描く」そんな交流の場に

1階~2階の運営受託先として株式会社キープ・ウィルダイニングが決まり、内装や企画から、たましんと共に作りあげる計画が始まった。

同社が運営する施設名は「me:rise(ミライズ)」。
「me=私」「rise=向上する」の合わせたもので、利用者の「未来図」描けるようにと想いを込めた。

 

一歩足を踏み入れると、信用金庫であった面影はなく、吹き抜けの天井にコンクリ打ちっぱなしの壁で、ゆったりとしたカフェの様な空間が広がる。

1階はフリースペースとして誰でも気軽に利用ができ、バーカウンターも設置。夕方からはアルコールを楽しむこともできる。

座席は1人用の席から、モニターも使えるボックス席、プロジェクター映写も可能な壁、また一定期間展示・販売などできるチャレンジショップスペースも今後、利用者を募っていく予定だ。

 

1階からそのまま階段で続く、2階フロアーは1人用のブース席からインキュベーション個室、ミーティングルーム、WEBミーティングルームなども完備。たましんの職員が創業や事業の相談に乗る相談カウンターも備える。

個室とインキュベーション個室では創業の登記も可能で、ポストや複合機も利用が可能だ。

 

 

「立川の賑わい創出の一助に」 市民の交流も促進

3階は、たましん(株式会社 多摩情報メディア)が運営する が運営する貸会議室フロアとなり、最大60人までのセミナーや講演会などでも利用ができる。

4階~6階は地域事業者のテナント、6階の一部と7階は関連会社、8階~10階はたましんが利用するフロアとなる。

「今日も、ビーズを広げながら楽しそうにワークショップをされている方も。企業間交流や創業希望者だけでなく、市民の交流の場として、立川に賑わいを生み出す一助になれば、とても嬉しい」と担当職員は目を細める。

たましんの八木敏郎理事長は「これからも地域の皆様に愛され、親しまれる拠点として地域交流の促進に貢献できる施設を目指してまいります」と話していた。

◆TAMA MIRAI SQUARE・me:rise
東京都立川市曙町2-8-28
TEL 042-512-5502
平日9:00-21:30/土日祝日10:00-20:00
https://www.merise-tamashin.net/

(取材ライター:高木誠)