JR立川駅商業施設内に誕生した、多摩の観光情報発信基地
東京観光情報センター多摩
平成28年、東京都への外国人旅行者数は過去最多となり、約1310万人が訪れた。
旅行者層も団体旅行から個人旅行へとシフトし始め、世界中で旅慣れした旅行者は、これまで知られていなかった日本の魅力を求めて、国内各地を巡っている。
そんな中、昨年6月20日、東京都はJR立川駅の商業施設「エキュート立川」3階に、多摩地域初の「東京観光情報センター多摩」をオープン。多摩各地の埋もれた観光資源のPRを担う拠点として、注目が集まっている。
多摩の観光情報が網羅された、都内5番目の観光案内所
「東京観光情報センター多摩」は、すでに東京都が運営している東京都庁、京成上野、羽田空港、バスタ新宿に続く観光情報センターとして、5番目の拠点となる。
多摩の自治体や観光団体などが発行する様々なパンフレットはこれまで、その街へいかなければ手に入らないことも多かったが、同センター内の北多摩、南多摩、西多摩のエリアに分けられたラックには、各地の観光パンフレットが集められ、訪れる人たちが気軽に手にすることができる。
他にも案内カウンターには日本語・英語・中国語・韓国語の4か国語に対応するスタッフが常駐し、
サイネージを使った情報提供や、プロモーションウォールを使ったテーマに沿った写真の展示、動画のビジョンなどを使ったプロモーション、テーマを設け展示を変える各地の特産品展示コーナーなど、多摩の魅力をここ1か所で知ることができる様に工夫がされている。
企画展示、諸団体との連携で多摩の魅力を発信
6月には中央の展示コーナーに「多摩の日本酒」を8月にはプロモーションウォールを使い、多摩地域のプールと花火大会の情報を展示した。
9月には日本野鳥の会多摩支部の協力を受け、秋に多摩地域で観ることが出来る渡り鳥等の迫力ある鳥の写真を展示し、訪れた来訪者へ実際に探鳥会の案内や探鳥マップの配布を行った。
10月にはエキュート立川開業10周年のテーマ「一緒に記念日」と連動し、「記念日に多摩地域でできる体験」として「清瀬市の機織り体験」「青梅市の藍染体験と酒蔵見学」「瑞穂町の農園でのシクラメンの買物」など奥多摩町在住の写真家・大館洋一さんが撮影した写真を展示しPR。一風変わったテーマに、多くの来場者が足を止めて見入った。
11月の展示コーナーで多摩地域の木材加工品「多摩産材」が賑やかに飾られ、12月には立川市商工会議所の協力を受け、立川市内の和洋菓子の銘店や観光地情報を中央の展示コーナーに設置し、アニメの街として話題となることも多くなった立川のPRとして、アニメキャラクターの等身大ボードも登場するなど、不思議な雰囲気に包まれた。
同月、携帯電話のテレビコマーシャルにも出演していた、夜景観光コンベンションビューローの代表からアドバイスを受け、多摩地域の有名な夜景から多摩地域らしい夜景までを美しく画像と共に展示。2月には東京都公園協会の協力を得て、多摩地域の公園や庭園の、春の木々や草花が美しく咲く写真をウォールで展示した。
昨年のオープン直後だけに、多くの来場者に多摩の魅力を伝えようと試行錯誤を繰り返し、スタッフは一丸となって新しいテーマを考えPRを行ってきた。
「地域と共に、多摩の魅力を伝える拠点に」
「今年度よりもっと、多摩の魅力をより多くの人々へ届けたい」と現在、来年度へ向け新しい企画やテーマを、懸命に模索している。
新しい協力団体、企業、自治体などとも連携を図っていくため、多摩各地を飛び回る。
運営スタッフは「来年はラグビーワールドカップ、再来年は東京オリンピックと諸外国から一気に、注目が集まる。その前年となる来年度は勝負の年。地域の皆さんと共に、全世界へ多摩の魅力を伝える拠点となっていきたい」と意気込む。
「東京観光情報センター多摩」の活動に、多摩内外から注目が集まっている。
◆「東京観光情報センター多摩」
TEL:042-527-8611(対応:日本語・英語・中国語・韓国語)
立川市柴崎町3-1-1「エキュート立川」3階
月曜日~土曜日 10時00分~21時半
日曜日・祝日 10時00分~21時00分
※年中無休