
TACHIKAWA
BILLBOAD
東京・立川周辺のART&CULTURE情報
池平徹兵アトリエ美術館
現代アーティスト池平徹兵さんがワークショップ開催
室内には、池平さんが制作した色鮮やかな絵画や、たんぽぽの綿毛を使った立体作品、フランス在住アーティストKanae Briandetとの共作によるアクセサリーなどが展示されている。
椅子や蝶の標本などの展示物もご本人の手によるもので、作品と空間が一体となってアトリエ全体を構成している。
それは机の上に置いてある絆創膏の空箱ひとつまで、空間の一部として調和している。

「池平徹兵アトリエ美術館」内観
ハロウィンワークショップ開催
このアトリエでは、作品展示のほか、ワークショップやイベントも定期的に行われている。
10月にはハロウィンイベントとして「本気で描く」をテーマにしたワークショップが開催され、子どもから大人まで多くの参加者が絵を描く時間を楽しんだ。
池平さんは「上手に描く必要はありません。
今までの中で一番本気で描いてください」と参加者に声をかける。
参加者は用意された写真の中からモチーフを選び、思い思いに筆を進めていた。
「自分では絶対に描けないと思うものを選ぶと、本気が出やすいです」と池平さんは話す。

「池平徹兵アトリエ美術館」の外にあるグランピング施設「Grow Garden TORIYAMA」
ハロウィン装飾が施され、イベント当日の雰囲気が漂う

ワークショップで使われたモチーフ写真。描きたいものを直感で選ぶ

親子で制作を楽しむ参加者。池平さんが優しく見守る姿も

小さな手で“本気の一枚”を描く子どもたち

大人も夢中で筆を動かす。年齢を超えて“描く時間”を共有

鉛筆を手に取る小さな手。自由な表現のはじまり
“借景”を使った表現体験
作品が完成すると、その絵の輪郭ぎりぎりを切り抜き、透明のアクリル板に貼り付ける。
背景のない絵をアトリエの好きな場所や窓の風景、展示作品に重ねると、周囲の景色と一体になった新しいアートが生まれる。
この発想は、日本庭園で用いられる「借景(しゃっけい)」の考え方に通じているという。
当日は、大人も子どもも笑顔で絵に向き合い、それぞれが自由に表現を楽しんでいた。

窓辺に飾られた完成作品。外の景色と重なり合い、新しい表現が生まれる
こだわりの「水のゼリー」
ワークショップの後は、料亭で提供されている「水のゼリー」を味わうのもおすすめだ。
このゼリーは、料亭のご主人が2時間かけて汲みに行く湧水を使用し、味付けはせず湧水とゼラチンのみで作られている。
池平さんによると、「本気で描いたあとに食べると喉にすっと落ちて、とても美味しく感じる」とのこと。
参加者の中にも「また食べたい」と立ち寄る人がいるほど人気の一品だ。

湧水を使用して作られた「水のゼリー」
ワークショップ参加方法
ワークショップは季節のイベントのほか、事前予約により随時開催も可能。
詳細は池平さんの公式Instagram、または貯水池烏山まで問い合わせを。
作品と空間、そして自然が溶け合うアトリエで体験する“本気の絵”。
東大和市で、たまには時間を忘れアートと向き合うひとときを過ごしてみてほしい。
■お問い合わせ
Instagram :https://www.instagram.com/teppeiikehila
ブログ:https://teppeiikehila.hatenadiary.com
HP(貯水池鳥山):https://toriyama.owst.jp
(取材ライター:星珠美)