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東大和市のアトリエで「本気で描く」体験を

東大和市の多摩湖近くにある現代アーティスト・池平徹兵さんのアトリエで、ハロウィンイベントとしてワークショップが開催された。
参加者は「本気で描く」をテーマに、思い思いのモチーフを選び、制作を楽しんだ。

東大和市の多摩湖近く、緑に囲まれた静かな場所に、現代アーティスト・池平徹兵さんのアトリエがある。
老舗料亭「貯水池鳥山」の敷地内にある木造の建物を改装して使われており、訪れる人を穏やかに迎える空間だ。

2025/10/25 (土) 2025/10/25 (土)
開催場所

池平徹兵アトリエ美術館

2025.12.03

現代アーティスト池平徹兵さんがワークショップ開催

室内には、池平さんが制作した色鮮やかな絵画や、たんぽぽの綿毛を使った立体作品、フランス在住アーティストKanae Briandetとの共作によるアクセサリーなどが展示されている。

椅子や蝶の標本などの展示物もご本人の手によるもので、作品と空間が一体となってアトリエ全体を構成している。

それは机の上に置いてある絆創膏の空箱ひとつまで、空間の一部として調和している。

「池平徹兵アトリエ美術館」内観

 

ハロウィンワークショップ開催
このアトリエでは、作品展示のほか、ワークショップやイベントも定期的に行われている。

10月にはハロウィンイベントとして「本気で描く」をテーマにしたワークショップが開催され、子どもから大人まで多くの参加者が絵を描く時間を楽しんだ。
池平さんは「上手に描く必要はありません。

今までの中で一番本気で描いてください」と参加者に声をかける。

参加者は用意された写真の中からモチーフを選び、思い思いに筆を進めていた。

「自分では絶対に描けないと思うものを選ぶと、本気が出やすいです」と池平さんは話す。

「池平徹兵アトリエ美術館」の外にあるグランピング施設「Grow Garden TORIYAMA」

ハロウィン装飾が施され、イベント当日の雰囲気が漂う

ワークショップで使われたモチーフ写真。描きたいものを直感で選ぶ

親子で制作を楽しむ参加者。池平さんが優しく見守る姿も


小さな手で“本気の一枚”を描く子どもたち


大人も夢中で筆を動かす。年齢を超えて“描く時間”を共有


鉛筆を手に取る小さな手。自由な表現のはじまり

“借景”を使った表現体験
作品が完成すると、その絵の輪郭ぎりぎりを切り抜き、透明のアクリル板に貼り付ける。

背景のない絵をアトリエの好きな場所や窓の風景、展示作品に重ねると、周囲の景色と一体になった新しいアートが生まれる。

この発想は、日本庭園で用いられる「借景(しゃっけい)」の考え方に通じているという。
当日は、大人も子どもも笑顔で絵に向き合い、それぞれが自由に表現を楽しんでいた。

窓辺に飾られた完成作品。外の景色と重なり合い、新しい表現が生まれる

こだわりの「水のゼリー」
ワークショップの後は、料亭で提供されている「水のゼリー」を味わうのもおすすめだ。

このゼリーは、料亭のご主人が2時間かけて汲みに行く湧水を使用し、味付けはせず湧水とゼラチンのみで作られている。

池平さんによると、「本気で描いたあとに食べると喉にすっと落ちて、とても美味しく感じる」とのこと。

参加者の中にも「また食べたい」と立ち寄る人がいるほど人気の一品だ。

湧水を使用して作られた「水のゼリー」

ワークショップ参加方法
ワークショップは季節のイベントのほか、事前予約により随時開催も可能。

詳細は池平さんの公式Instagram、または貯水池烏山まで問い合わせを。

作品と空間、そして自然が溶け合うアトリエで体験する“本気の絵”。

東大和市で、たまには時間を忘れアートと向き合うひとときを過ごしてみてほしい。

■お問い合わせ
Instagram :https://www.instagram.com/teppeiikehila
ブログ:https://teppeiikehila.hatenadiary.com
HP(貯水池鳥山):https://toriyama.owst.jp

(取材ライター:星珠美)